DME10 IMMERSIVE AUDIO PROCESSOR

信頼性の高いヤマハDMEプラットフォームを基盤に開発されたNEXO DME10は、他のどのイマーシブプロセッサーよりも一歩先を行き、ユーザーにその膨大な処理能力を開放し、ほぼ無制限のカスタマイズを可能にします。

圧倒的な性能と優れたコスト効率

256×256チャンネルのオープンアーキテクチャプロセッサーであるDME10は、32オブジェクト入力と16スピーカー出力を標準装備し、柔軟なライセンス構造により、32×16、64×32、128×64の単位で拡張が可能です。例えば今日のショーではフルチャンネルを使い、明日は完全に独立した64チャンネルのイマーシブプロセッサーを2つ使う——そんなこともDME10ならできます。

優れた音楽表現力と音場設計を実現するDME10は、96kHz処理に対応し、自由に選択・接続・設定できる幅広いDSPコンポーネントを搭載。柔軟なシステム構築を可能にします。

そして、DME10の処理能力は非常に高いため、従来必要だった独立したスピーカーシステムやイマーシブプロセッサーは不要です。すべてDME10内に統合されています。

More

オープンアーキテクチャプロセッサー

DME10は、最大256チャンネルのDante I/Oと、256×256のマトリックスミキサー(96kHz)を標準装備。さらに、8チャンネルのUSBオーディオインターフェース(USB 2.0a Type-C)や、MP3/WAV再生用のSDカードスロット、16入力/8出力のGPIポート、MIDIコントロールポートも備えています。

内蔵のプロセッシングソリューションには、Duganオートミキサー、アコースティックエコーキャンセラー、ディレイマトリックス、FIRフィルターなどが含まれます。コントロールレイヤーにより、複雑なカスタムロジックシーケンスのプログラムが可能で、ネットワーク経由(TCP/IPおよびOSC)によるリモート操作にも対応します。

また、サードパーティ製デバイスとの統合制御を行うための外部イベント機能を標準搭載。TCP/UDPおよびProVisionaireControlソフトウェアを通じて、迅速かつ柔軟なカスタムコントロールパネルの設計・展開が可能です。

誰もが楽しめるイマーシブな音響体験を。

ヤマハは音響デザインの先駆者として、デジタル技術を駆使した空間音響の革新を牽引してきました。「Sound xR」におけるヤマハのビジョンは、すべての人にイマーシブ(没入型)体験を提供するという目標に基づいています。

仮想世界において、SoundxR Coreは、ゲーム業界を中心に広く採用されているバイノーラル技術であり、ヘッドフォンを使った没入感のある音響体験を強化します。一方、現実世界では、AFC(Active Field Control)がすでに世界中150以上の会場で採用され、実践的に活用されています。

SoundxRのビジョンは、現実世界と仮想世界をつなぎ、あらゆる場所で新たな音響体験を提供することです。仮想世界では、SoundxR Coreがゲーム業界を中心に活用されており、ヘッドフォンを使ったイマーシブサウンド体験を強化しています。例えば、実際の会場データをもとに仮想会場を3Dモデリングし、オフサイト向けのイベントを演出することが可能です。逆に、仮想コンテンツをリアルな会場で再現することもでき、可能性はクリエイターのアイデア次第です。

制作から配信までのシームレスなワークフロー

ヤマハグループ各社が結集し、サウンドデザインやコンテンツ制作から、スケーラブルな配信ソリューションまで、完全なイマーシブオーディオワークフローを提供しています。

ステップ1:パワフルかつ直感的なDAW

Nuendoは、没入感あふれるミキシング機能を備え、小規模から大規模なイベントまで魅力的なコンテンツを手軽に制作できます。ライブやスタジオでのパフォーマンスやインポートした音源を、一つのタイムライン上でスムーズに編集・組み立て可能です。さらに「AFC Image」のパンナーとダイレクトに接続でき、プリプロダクションから現場での運用までシームレスに連携できます。

ステップ2:「AFC Design Assistant」によるスピーカー配置の定義

イマーシブオーディオを実現するには、非常に精密なスピーカー配置が求められます。「AFC Design Assistant」は、会場やステージの寸法、通路幅などのパラメーターを基に、必要なスピーカー数や最適な配置をガイドし、観客全体に一体感のあるオーディオ体験を提供します。

ステップ3:システムシミュレーションソフトウェア「NS-1」

「AFC Design Assistant」は、NEXO製品のラインソースやポイントソースシステムを柔軟に構築できる、直感的なドラッグ&ドロップ型ソフトウェア「NS-1」の一部です。NS-1は、ユーザー独自の形状にも対応し、最適なSPLカバレージを実現するだけでなく、機械的な制約の確認まで可能です。

ステップ4:スピーカー位置のエクスポート

システム設計が完了したら、NS-1で作成した設計ファイルをエクスポートし、「AFC Image Controller」にインポートすることで、スタジオから会場での運用までをスピーディかつ正確に実現できます。

Get AFC Image Controller for Mac or Win

ステップ5:オブジェクトベースミキシング

スピーカーの位置が「AFC Image Controller」に取り込まれたら、いよいよ最終的な再生です。「AFC Image」は、距離に基づく振幅パンニング(DBAP)アルゴリズムを使い、オブジェクトベースのミキシングをサポートします。オブジェクトは直感的なユーザーインターフェイスでスムーズかつ自在に操作することが出来ます。

Get AFC Image Controller for Mac or Win

ステップ6:魅力的な3Dリバーブの追加

また「AFC Image Controller」には建築音響設計のノウハウとDME10の高い処理能力を活かした高品質な3Dリバーブ機能を搭載。コンテンツに空間的な雰囲気を加え、オブジェクトの位置に応じて自然なサウンドを自動演算します。

ステップ7:デジタルコンソール

さらに、ライブミキシングの操作性を高めるため、「AFC Image」はRIVAGE PMシリーズやDM7シリーズのミキシングコンソールに標準対応。タッチスクリーンでオブジェクトの位置を操作でき、「AFC Image」のメインフェーダーや3Dリバーブフェーダーの制御も可能です。

ステップ8:強化された接続性と相互運用性

異なるプラットフォーム間の接続性や相互運用性を高めるため、OSCおよびADM-OSCプロトコルによるサードパーティ機器との連携もサポート。これには、Stagetracker、Zactrack、Naostage、Follow Meトラッキングシステムや、Q-Lab、Atlas、MAXショーコントローラー、そしてSteinbergのNuendo DAWなどが含まれます。

スケーラブルなプロダクションソリューション:中規模アプリケーション

NEXO PlusおよびID Seriesスピーカーは、比較的コンパクトなフォームファクターからパワフルなフルレンジサウンドを提供します。NXAMPMK2パワードTDコントローラーは、理想的なDante搭載アンプとプロセッシングの複合ソリューションを提供します。

 

スケーラブルなプロダクションソリューション:大規模アプリケーション

より大規模なイマーシブサウンドアプリケーションには、GEO M Seriesが最適です。コンパクトで軽量なキャビネットに、統一された音響特性を持つ3種類のラインアレイシステムをラインナップ。特許取得済みのNEXOテクノロジーを駆使し、優れた音響性能を実現します。

1300W x4、2500W x4、4500W x4のバージョンがあるNXAMPMK2は、高度な信号処理機能と最新鋭のclassDアンプを組み合わせることで柔軟で軽量なアンプ・プロセッシングソリューションを実現します。

Discover GEO M

「ProVisionaire」:洗練されたサウンドシステムの設計と制御のための統合ソフトウェア

DME10はイマーシブオーディオプロセッサーとしてだけでなく、洗練された従来型サウンドシステムの中核としても優れた性能を発揮します。このDME10の全体的なワークフローを支えるのが、ヤマハグループの技術を結集したProVisionaireです。ProVisionaireは、サウンドシステムの設計、運用、管理を包括的にカバーするソフトウェア群であり、ユーザーが柔軟かつスムーズに高度なオーディオシステムを構築・管理できるようサポートします。

Get ProVisionaire Design

「ProVisionaire Control PLUS」

ProVisionaire Control PLUSは、システム全体を統合的にリモート制御・監視できるWindowsアプリ

ケーションです。作成したコントロールパネルは、ProVisionaireKioskにエクスポートして、WindowsデバイスやiPad/iPhoneなどの複数プラットフォームで活用可能です。ヤマハ製プロセッサーやデジタルミキサー、インターフェース機器はもちろん、NEXOのDME10やNXAMPMk2パワードTDコントローラーにも対応。現場での柔軟な運用を実現します。

Get ProVisionaire Control PLUS

「ProVisionaire Cloud」

ProVisionaire Cloudは、ヤマハのプロオーディオ製品やNEXO DME10の柔軟なライセンス管理を提供するクラウドサービスです。32×16、64×32、128×64のNXAFCIブロック単位でのライセンス拡張に対応し、ユーザーの運用ニーズに合わせて自由に有効化・無効化が可能。
これにより、システム構築から運用まで、柔軟かつ効率的なライセンス管理を実現します。
・ 柔軟なライセンス管理機能
・ ニーズに応じたライセンスの有効化・無効化

Log in to ProVisionaire Cloud

音楽パフォーマンスのインパクトを変える

モノラルミックスから観客を解放する時が来ました。かつてはFOH(フロント・オブ・ハウス)のサウンドエンジニアが、ソースを左右にパンニングするだけでしたが、いまや128のオブジェクトを最大128チャンネルのミキサーに接続でき、格段に優れた音の定位が可能になりました。ライブ音楽イベントは、演者にも観客にもまったく新しい体験をもたらします。

魅力的な来場者体験の創造

洞窟から大聖堂まで、洗練された3Dリバーブを使って、さまざまな音響環境を作り出し、空間内の音を自在に移動・配置できます。イマーシブアートツアーやミュージアムイベントから、アトラクションやライドに至るまで、音響環境を構築し、その中で音を定位させることで、まったく新しいレベルの体験とスリルを提供します。

観客をドラマの中心に据える圧倒的な来場者体験を創造する

演劇やミュージカルでは、出演者の音を定位させるためにシンプルなLCRシステムを使用することが多いですが、DME10を外部ステージトラッキング機器と5台または7台のFOHスピーカーと組み合わせることで、定位性能が大幅に向上します。観客はアクションの方向をより正確に感じ取り、サウンドデザインやエフェクトの新たな可能性によって、さらに深いイマーシブ体験が生まれます。

礼拝者と全く新しいレベルで関わる

スピーチや音楽が祝典の中心にある中、3次元の音景を創り出す能力により、礼拝者にとってより魅力的で没入感のある体験が生まれます。3Dリバーブは小さな空間の音響を大聖堂のように変化させます。

ダウンロード

「DME10」 のカタログ、データシート、取扱説明書などをダウンロードできます。

More

2025 © Copyright by NEXO SA, Registration Nº 317 272 540 RCS Compiègne, ALL RIGHTS RESERVED.