石塚 康介 様 / Kousuke Ishizuka ( Tokyo Onken, FOH/System Engineer )

2月 2014 | 事例

システム/MIXエンジニアとして、STMをアリーナ/中規模ホール/大規模ホールなど様々な会場のセットアップをして来ました。

STMは強力なラインアレイではありますが、加えて特徴的なのは小規模なスタックやフライングの場合、アレイの角度設定によっては定曲率アレイ(≒ポイントソースアレイ)として動作するところです。
大規模なアレイでは、メインモジュールM46の各キャビネット間の合成が完全に制御され超高域までクリアな音質を実現、さらに12インチのベースユニットB112が超強力な中低域のサウンドを出力します。
小規模アレイでは、少ない数のキャビネットで広範囲なエリアをカバーする様にキャビネット間の角度を広く設定しますが、その場合でも音の均一性を保ったままサウンドを再現してくれます。

また、STMと併せてニアフィールド用スピーカーとして他のスピーカーを使用する場合、NEXO製品と併せれば、位相特性がしっかり揃えられているので、SPを置く位置に対してのDelayアライメントを設定するだけで全く違和感なく合成します。
ダイナミクスに関しても各ユニットが的確にレベル制御されているので、ミキシングエンジニアが相当な音量を出してきてもリミッティング感を感じません。
これはNXAMPによる高度なSPマネジメントシステムによるところで、DSPからパワーアンプ、SPキャビネットまで一貫して開発されているこの製品の最大の強みだと思います。

STMの様な素晴しいシステムを持てたことを非常に光栄に思います。