欧州一緑豊かなコンサートホールに使用されるNEXOラインアレイ
欧州一緑豊かなコンサートホールに使用されるNEXOラインアレイ

欧州一緑豊かなコンサートホールに使用されるNEXOラインアレイ

11月 2019 | NEWS | Live Events | GEO M10 | GEO M6 | RS | STM | Germany

ドイツのニュルンベルクで開催されたKlassik Open-Air Music Festivalで、4つの異なるNEXOラインアレイの要素で構成される大規模なPAシステムが、一晩あたり60,000~75,000人の観衆を楽しませました。ヨーロッパ最大のクラシック音楽の野外イベントである当イベントのためにシステムの設計および提供を行なったのは、ドイツにおいてNEXOシステムの主要なレンタルサプライヤーの1つであるIn Phase Event社です。

この比類なきサクセスストーリーの始まりは、ニュルンベルク市が950周年を迎えた2000年のことでした。ルイトポルトハイン公園に盛大なパーティーを実現するために、ニュルンベルク市の2大オーケストラが演じる3つの無料野外コンサートが開催されました。このイベントは、ニューヨークのセントラルパークで開催される同様のコンサートや、特にロンドンのハイドパークの「Proms in the Park」をモデルとしています。その理念は、普段クラシック音楽を聴かない人でもリラックスした雰囲気の中で楽しめて、無料で参加でき、「自身の住む街の」オーケストラを知ることができるものであることです。ニュルンベルク・フィルハーモニー管弦楽団とニュルンベルク交響楽団の音楽のクオリティーと、ルイトポルトハイン公園の自然豊かな環境やリラックスした雰囲気により、これらのコンサートは、ろうそくの灯りに照らされ、花火でクライマックスを迎える夜のピクニック文化を発展させました。

NEXOシステムを使用して3年目となる2019年度のKlassik Open-Airでは、ビッグバンドジャズコンサートも演目に加わりました。これは年2回ルイトポルトハイン公園で開催されているものです。欧州一緑豊かなコンサートホールとの呼び声も高いこの野外ホールは幅が400メートルあり、メインPAには観客席最後尾まで300メートルの距離にサウンドを届けることが要求されます。

In Phase Event社のCEOであるErnst Sieber氏と彼のチームは、NEXO STMシリーズのモジュラーラインアレイを頼りに、この大規模な屋外ショーのメインPAを構築し、システム設計にわずかな変更を加えるのみで、3回の年次フェスティバルを満足な形で終えました。例えば2019年の構成では、広さを増した観客エリアにディレイタワーの数を増やすとともに、メインPAに少数のSTM B112ベースモジュールとSTM S118サブを追加して、ビッグバンドジャズ演奏用に低音のレスポンスを向上させました。

メインPAのフライングアレイには各サイドにSTM M28コンパクト「オムニ」モジュール16台を採用し、これらはSTM M46メインモジュール3台の下にリギングされています。B112ベースモジュール4台は、メインアレイの背後に別アレイとしてフライングされてます。ステージの前には16台のSTM S118が8台のRS18との組み合わせがグラウンドスタックされ、カーディオイドモードで動作します。更にM28キャビネットと数台のPS15がアウトフィルに使用され、PS15-R2が4つの小さなサイドフィルに使用されました。

巨大な天然のホールの周辺には、さまざまなNEXOラインアレイシステムを使用する14基のディレイタワーが設置され、GEO S8を使用するものも、GEO M10を使用するものも、GEO M6を使用するものもありました。Ernst Sieber氏はこのように解説します。「これはすべてのNEXOシステムが全く同じ位相特性を持つからこそ実現可能であり、なおかつ比較的短時間でセットアップできるのです。NEXOシステムはいずれもハイエンドかつ最高レベルの優れた音響性能を実現してくれます。」

全てのPA機器はDanteネットワークを用いて光ファイバーで接続され、NEXO/Yamaha製アンプとコンソールがそれらを制御しています。FOHではミックスエンジニアのFlorian Denzler氏が、LAWO MC236コンソールと、マトリックスとしてヤマハCL1、さらにLake LM44ドライブ4台を使用しました。

詳細はこちらをご覧ください:In Phase Event GmbH