GEO M10アレイがパナマ国立劇場の改修に寄与
GEO M10アレイがパナマ国立劇場の改修に寄与

GEO M10アレイがパナマ国立劇場の改修に寄与

12月 2019 | NEWS | Theatres | GEO M10 | ID Series | Panama

NEXOの新型GEO M10ミッドサイズラインアレイシステムが、パナマで最も古く最も有名な建物の復興に貢献しています。パナマ市の歴史地区にある国立劇場の全面改装にあたって、コンサルタントのTheatre Projectsが観客席に指定したのはすべて、NEXO/ヤマハ製のプロオーディオシステムでした。

1908年にオープンしたパナマ国立劇場は街のエリート層が集う魅力的なスポットとして名声を博しましたが、次第に老朽化が進んでいきました。20世紀を通じて波乱万丈の歴史が続きましたが、現在パナマ市による舞台の構造強化を含む完全な修復が終わり、現代オーケストラの収容を可能とするとともに、最新の照明、通信およびカメラ技術が導入されました。新型NEXOラインアレイは多層式の観客席の中心部に配置され、元からある天井のフレスコ画を妨げることのないよう慎重に設置されています。

劇場は、ひな壇式客席、1階席、2階層のバルコニー席、オーケストラピット、ギャラリー席まで満遍なく入れば853人を収容できます。音響設備のコンサルタントにはTheatre Projectsが任命され、施工はGiulio Jiménez氏率いるDoctor Audio Panamaが実施し、その過程ではNEXO専用のシミュレーション&モデリングソフトウェアNS-1とNEXO社内エンジニアリングサポートチーム、特にRoberto Tschopp氏の専門知識が駆使されました。

劇場の天井には、パナマの芸術家Roberto Lewisによる巨大なフレスコ画が描かれています。劇場内装にこのような歴史的特徴があることから、システム設計者は、リギングとスピーカー配置においてかなりの制限を受けました。Theatre Projectsはメインスピーカーを側面から支えてハングする方法を考案せざるを得ませんでしたが、重量のあるサブウーファーは吊るすことができず、その代わりにテクニカルギャラリーに分散させて配置し視野から隠す方法が採られました。また、これらの建築上の制約は一部の小型ディレイクラスターの配置にも影響を及ぼしています。

メインシステムは、GEO M1012モジュール左右それぞれ4台から成るメインアレイと、これを補うMSUB15サブベースキャビネット6台で構成されています。階層型バルコニーのフィルにはNEXOモデル3種類が使用されており、最上階にはGEO M1025、ステージに最も近いバルコニーにはID24コンパクトポイントソースキャビネット、1階席前列にはPS10スピーカーが使用されています。また、左右のサイドフィルには更に追加でGEO M10キャビネットが配置されています。

すべてのスピーカーはNXAMP4x2Mk2アンプで駆動され、それらは二重化されたDanteネットワーク上で稼働しています。システムのミキシングはFOHのYamaha CL5によって行なわれており、もう1台のCL5デジタルコンソールでミックスされるステージモニターにはYamaha DXRパワードスピーカーが使用されています。

NEXOのプロジェクトリーダーRoberto Tschopp氏はこう語ります。「比較的小さなこのGEO M10システムのパフォーマンスは、私たちの期待のさらに上を行くものでした!ヘッドルームは素晴らしいです。また、バルコニーのFOHの位置からはさまざまなシステムの音を鳴らすことができますが、どの観客の位置でもまったく同じ高品質のサウンドが得られることに気付かされます。モデリングソフトウェアNS-1で建築モデルを作成するのは大変な作業でしたが、おかげで全てののフィルとディレイの最適な位置と角度を正確に予測することができました。」