第二次世界大戦メモリアルコンサートとショスターコヴィチ(そしてNEXO)
第二次世界大戦メモリアルコンサートとショスターコヴィチ(そしてNEXO)

第二次世界大戦メモリアルコンサートとショスターコヴィチ(そしてNEXO)

11月 2020 | NEWS | Live Events | GEO M12 | GEO M6 | ID Series | Germany

第二次世界大戦の終戦75周年を記念して、その激しく辛い日々を追悼するコンサートがドイツのベルリンの東で行われました。1945年にベルリンが最後の秋を迎える前に何万人ものドイツ人、ポーランド人、ロシア人の犠牲者を出したゼーロウ高地での戦いとなった場所に立つゼーロウ高地記念碑の傍らで行われたブランデンブルグ州立オーケストラの演奏は、昨今の厳しいパンデミックの制約下で行われました。

ここで選ばれた演奏は、ゼーロウ高地の戦いの約3年前に書かれたショスタコーヴィチのレニングラード交響曲でした。州立オーケストラの指揮者、Jörg Peter Weigle氏は、ショスタコーヴィチがどのようにして戦争体験を捉えることができたのかについて言及します。“ポイントはショスターコヴィチが我々に対して明確に「始まりに立ち向かえ」と訴えていることです。” オーケストラの演奏は、戦車や大砲などの常設展示物に囲まれる中で行われました。

このショーの音響を請け負ったのはartecom.plus社です。“このイベントは、コロナウイルスが問題になる以前に計画されていました。”と説明するのは同社のJens Richter氏。“感染症予防指針沿って客席数は減ったものの、客席エリア自体は変更がありませんでしたので、SRシステムは当初のプランのまま進めることができました”

同氏が設計したメインPAシステムは、GEO M12システムのGEO M1210 x8台とM1220モジュールを1台で構成するラインアレイのL/R構成で、MSUB18 x8台も低域再生に使用されました。システムは全てNXAMP4x4アンプで駆動され、NEXOのNeMoソフトウェアを使用してリモートコントロールされました。
その他にもディレイシステムとして12台のGEO M620コンパクトラインアレイシステムも使用されました。

他にもGEO M6キャビネットはニアフィルとしても使用され、4台のID24もモニタリングシステムとして使用されました。FOHとモニターにはヤマハのCL5デジタルミキサーとRio3224-Dと2台のTio1608-Dを組み合わせ、Danteネットワークを使用してコントロールされました。

このコンサートはドイツのNEXOセールスマネージャーReinhard Stegerにも鮮明な記憶を蘇らせることになりました。“第二次世界大戦末期のゼーロウ高地の戦いはドイツ国内での最大の戦いでした。この悲しい記憶は私の幼少期に戦争の恐ろしさを忘れてはいけないということが重要だと教えてくれました。2世代、3世代となる我々は、その苦しみを直接理解することはできませんので、歴史書や現代に生きる証人から学ぶ他にありません。犠牲者の中には未だに身元不明の方もおり、子孫は彼らを探しています。我々はここで起きたこと、戦争によって起きたことを絶対に忘れてはいけません。”

 

制作: artecom Veranstaltungs GmbH & Co. KG.
写真:Thorsten Elger